2026年6月 白木医師の中国出張報告

こんにちは。外科の白木と申します。
先日、金谷先生にお声がけいただき、中国出張に同行させていただきましたので、ご報告いたします。
今回は中国の2都市を訪問しました。1か所目は長春(チョウシュン)、2か所目は北京です。

 

長春は中国東北地方に位置する都市で、かつての満州国の中心地として知られています。また、自動車産業でも有名な都市だそうです。
まず、長春にある長春腫瘍病院を訪問しました。長春腫瘍病院は私立病院で、病床規模は八尾徳洲会総合病院と同程度でした。消化器外科の年間手術件数も約800件とのことで、この点も八尾徳洲会とほぼ同規模でした。

 

 

長春腫瘍病院の正面玄関

一方で、病院の建物や敷地は八尾徳洲会の数倍はあるように感じられ、1階に足を踏み入れた時点でその広さに圧倒されました。特に放射線治療に力を入れているようで、最新設備も積極的に導入されていました。

さらに印象的だったのは、設備だけでなく広報活動にも非常に力を入れていることです。エレベーターに乗ると、金谷先生と私の写真が大きく掲示されており、各フロアにも招聘している医師のポスターが数多く掲示されていました。

今回、手術はありませんでしたが、院内を案内された後、症例検討やインタビューが行われました。症例検討で最も印象に残ったのは、中国の医師の向上心の高さです。決して多くない人数で非常に多くの症例を経験しながら、日本の技術を積極的に取り入れようとする姿勢に強い刺激を受けました。

病院での予定を終えた後は、偽満皇宮博物院を案内いただき、満州国時代の宮殿などを見学しました。その後夕食を済ませ、22時発の便で北京へ向かいました。非常にタイトなスケジュールでしたが、充実した一日となりました。

 

偽満皇宮博物院にて(左:白木, 右:金谷先生)

翌日は北京にある中日友好病院を訪問しました。この病院は1984年に日本の政府開発援助によって設立され、その経緯から「中日友好病院」という名称になったそうです。

この日は中国各地から医師が集まり、「第1回日中消化器がん診療ワークショップ」が開催されました。

ワークショップの様子

ワークショップの一環として現地でロボット支援手術が行われ、私は金谷先生の助手として参加させていただきました。手術手技自体は日本と大きく変わりませんでしたが、器械出しが中国語で行われることや、普段使用しない器具も多く、非常に苦労しました。そのような環境でも普段どおりに手術を進められる金谷先生の姿には、改めて深い敬意を抱きました。

手術は無事終了し、本当に安堵しました。その夜にいただいた本場の北京ダックは格別でした。

手術後金谷先生と(左:金谷先生, 右:白木)

最終日は世界遺産である天壇公園を案内いただき、昼の便で帰国しました。

今回の中国訪問を通じて最も強く感じたのは、中国の医師の向上心の高さと、日本は医療機器や器具が非常に充実した恵まれた環境にあるということです。

また、中国は人口の多さを背景に、医学のみならずさまざまな分野で今後もさらに発展していくことを実感しました。一方で、その人口の多さゆえ競争も非常に激しく、医学部卒業後に博士号を取得し、その後さらに競争を経て希望する診療科へ進むという厳しいキャリア形成が一般的であることも知りました。

私は救急科での勤務を経て外科へ転科し、博士号も取得していなければ、特別な採用試験もなく現在の環境で好きな分野に取り組むことができています。今回の経験を通じ、自分が非常に恵まれた環境にいることを改めて実感するとともに、今後のキャリアについてもより真剣に考えていかなければならないと感じました。

非常に刺激的で、学びの多い3日間でした。

最後になりますが、このような貴重な機会をいただきました金谷先生に、この場をお借りして心より御礼申し上げます。誠にありがとうございました。

天壇公園にて